ヴァーシュ(VASS)を扱っている海外業者を捜していたところ、Budapesterというサイトを見つけた。取扱品を眺めているとヴァーシュのほかにディンケラッカー(Heinrich Dinkelacker)の靴も販売している。ディンケラッカーは、以前いずこかで小耳に挟んだ事があり(雑誌で見たのかもしれない)、見た目はゴツいが履き心地のいい靴という認識であった。改めて写真を見ると、確かに独特のフォルムである。
Budapesterは、PayPal支払い可能で、品揃えも豊富であったので食指が動いたが、OnlineShopは完全ドイツ語という不安もあり(購入方法は何となくわかるのだが・・・)、英語ではメールオーダーのみなので、注文にはいたらなかった。
国内ではヤマザキ屋というお店で購入できるのだが、いかんせん所在が松本である。靴を買う為にそこまで旅行する気にもならず、なんとなくあきらめていた。
ところが先日、menSHOES.deというサイトで購入できる事を掲示板で知った。幸いな事に英語対応で、クレジットカード決済可能である。ディンケラッカーの公式サイトからリンクされているので、それなりは信用できるであろうと思い、オーダーしてみた。
現地時間の土曜日早朝にオーダーしたにもかかわらず、(現地時間の)当日中に発送した旨のメールが届き、週末には届いた。流石はドイツ人。勤勉である。
今回は、外羽根のウィングチップをオーダーした。Zürichというモデルであり、有名なRioのダブルソール版のようである。WidthはGにあたる。羽根の形状も関係していると思うが、以外とぽってり感はない。
上から見るとこんな感じである。つま先から甲の立ち上がり部分までが低くフラットである。いわゆるブダペストスタイルという物であろう。
こちらはヒール部分である。補強用の釘が20本打ってある。こういうのを見ると嬉しくなってくる。
雨の日にも気兼ねせずに履けるよう、LIGHT RUBBER SOLEのタイプを選んでみた。ラバー部分には「Heinrich Dinkelacker」の刻印が並んでいる。ここら辺のセンスは謎である。
よくよく考えてみると、アッパーはアニリンカーフであり、やはり雨の日は気が引ける気がする。あまり、ラバーの意味はなかったかもしれない。
一度足入れをした感想であるが、履き心地は今までの靴とは一線を画す物であった。WidthはGであるが、英国靴のGよりも広く感じる。同サイズのパラブーツシャンボードと同じか、それ以上の広さであろう。指は全く当たらない。また、甲周りの部分のフィットがよく、どうやら土踏まず部分と甲の部分で足を支える作りのようである。噂に違わず非常にコンフォートであるのに、全く緩くない。素晴らしい。
今回は、純正のシューキーパーと配送料・関税込みで6.7万円程度であった。配送業者はDHLである。もし仮に、ヤマザキ屋で同クラスの物を購入したとすると、その差額は2万円程度であろう。サイズ不一致のリスクと、店舗でサポートを受けられる事を考えれば、個人輸入のメリットは少ない。私もヤマザキ屋の近辺に在住であれば、迷わず実店舗で購入したであろう。
まあ、メリットはともかく、靴自体は大変コストパフォーマンスが高いと思う。非常に良い買い物であった。